【用語】「三位一体改革」(さんみいったいかいかく)


三位一体改革」が、小泉政権の自称「総仕上げ」のテーマの一つになっています。

「三位一体」(さんみいったい)という言葉は、ご存知の通り、キリスト教の用語です。「父なる神」と「子なるキリスト」と「聖霊」は一体であるというところから、三位一体という言葉が使われています。

この言葉を、「地方税」「国庫補助負担金」「地方交付税交付金」の3つの地方財源の改革を一体的に進めるために、当時の片山虎之助(かたやま・とらのすけ総務大臣(現参議院議員自民党参議院幹事長)が使い始めたことが、「三位一体改革」の言葉の由来です。

私も、その趣旨には賛同しています。
問題は、言葉だけで改革が進まない点にあります。

  • 地方税」は、地方自治体が直接、住民から徴収する税金です。当然、地方自治体が自由に使途を決められる「自主財源」です。
  • 「国庫補助負担金」は、「国庫補助金」と「国庫負担金」からなります。
    • 「国庫補助金」とは、地方自治体の判断で事業をするかどうかと決めるものです。
    • 「国庫負担金」とは、地方自治体の意思に関係なく、国庫が負担するものです。

ともに、何に使うかが法定されている「特定財源」です。

  • 地方交付税交付金」は、偏在する地方政府を成り立たせる財源を保障・調整するために、国家が国税の一部を交付する仕組みです。地方自治体にとっては、「自主財源」になります。