(3)「サービス残業合法化法案」に反対
読者の方からメールをいただきました。
初めまして。奈良県在住の就職活動を控えている一市民です。
先生が来年の参院選に出馬なされると聞き質問させていただきます。
来年の参院選では、私の投票の目安としてホワイトカラー・エグゼンプションの問題に着目しています。
先生はホワイトカラー・エグゼンプションについてどうお考えでしょうか?
正直、この制度のおかげですでに就職する前から萎えかかっています。
民主党としてのスタンスもネットの情報なので不正確きわまりない情報ですが
http://www.jnppc.jp/modules/bwiki/53.html
自民党と同列とまで評価されてしまう始末です。
先生のスタンスは小沢党首にたてついてまでホワイトカラー・エグゼンプションに反対する意志はお有りでしょうか?
blogなどで意思表示していただければ幸いです。
駄文失礼いたしました。
結論から申し上げまして、私は反対です。
私は、ホワイトカラー・エグゼンプションを「サービス残業合法化法案」「残業代不払い法案」と呼んでおりまして、ひどい制度だと街頭でも訴えています。
民主党本部も、声明を出しています。「民主党は日本版ホワイトカラー・エクゼンプションの導入に反対する(12/27)」
http://www.dpj.or.jp/news/dpjnews.cgi?indication=dp&num=9437
私は、何事も、やってはならないことをするときには、少なくとも「後ろめたさ」を感じてもらわなくてはならんと思います。
今でも、管理職の人たちは、残業代が出ないわけです。残業代を出したくないのだったら、昇進させて管理職にすればいいのに、平社員のまま、残業代が出ないようにするなんて、使用者として虫が良すぎると思います。
年収が高いから、管理職でなくても残業代が出なくてもいいというのが、ホワイトカラー・エグゼンプションの考え方ですが、しかし、「政令」で決まると言われているその年収水準も、一回導入されてしまえば、だんだんと引き下げられる可能性が高いです。
政府与党のように労働者の労働力を「生産単位」という「モノ」で見るのか、それとも私の訴えるように「人格の表現」という「ヒトの営み」と見るのか、参議院選挙での、明確な争点の一つになると考えます。
そもそも、市場に任せても解決できない問題を解決するのが、政治の役割であるはずです。
市場に任せるのであれば、「月3万円の給料で中国の若者と競え」と日本の若者に言うということと同じことです。
そのような覚悟が大人の側にないのにも拘わらず、このような制度を導入しようとする神経が私には分かりません。
読者の皆様は、この問題についてどのようにお考えでしょうか。
mail@tetsu-chan.com