法務省も新体制はじまる


法務省でも、新体制での仕事がはじまりました。連休明けの9月24日は、朝から新旧法務大臣政務官の引き継ぎがあり、その後、加藤公一(かとう・こういち)副大臣と共に、法務省職員に挨拶。そのまま、大臣室で、千葉大臣、加藤副大臣と共に、各局から所管事項説明を受けました。

夕方まで休みなし、各局30分ずつというスケジュールですが、一日では終わらず。しかし、補正予算を見直す関係で、翌25日からは矯正施設を視察するという日程を入れるということになりました。


9月25日、私は、大阪拘置所を視察しました。東京から同行したのは、秘書官・秘書課の係長・大臣官房施設課調整官・矯正局総務課長・矯正局総務課施設係と、5名でした。

政務三役の視察というと、ナンバー3の大臣政務官でもこれだけ多くの随行が付くのかと驚きました。ただ、視察の中でそれぞれ不可欠の役割があったことも分かり、自分も経験を積んでいく必要があると思いました。


さて、肝心の視察なのですが、補正予算で計上されている矯正施設の整備(いわゆる改築)についての正当性を判断するというのが目的です。

いわゆるハコモノではあるのですが、アニメの殿堂などとは違い、老朽化・耐震性・矯正施設としての必要な性能の変化などの点から、毎年少しずつ行っている更新です。


大阪拘置所も、昭和32年から15年かけて受刑者自身で作られたもので、耐震性に問題があり、周囲との調和もとれていない。建築基準法も改正されており、大規模なリフォームにも耐えられない、そこで立て替えということになっているという説明を受けました。


視察の最中、何度も「ここは先進国の施設なのだろうか」と思いました。未決の収容者が、複数で冷房もない部屋に押し込まれている。風呂の設備も、約50年前に作られた設備がそのまま使われている。戦後直後に、タイムスリップしたような、不思議な感覚でした。

民主党の同僚の中には、「矯正施設は、刑罰を受けた者が入る施設なのだから、多少劣悪でも構わない」と思う人もいるようですが、矯正施設から出てくる人は、社会に戻ってくる人。矯正の効果を高めていくためにも、最低限の人権が保障された環境が必要です。特に拘置所は、未決の人たちが収容されているので、単独室を確保するなど、さらに人権に配慮することが必要です。


ただ、こういう施設の更新も、ハコモノということで従来はなかなか予算が付かなかったようです。派手な案件ではないですが、きちんと政治家が判断する必要があると思いました。


政治家同士の予算の復活折衝は、10月2日から。来週も、月曜日から火曜日にかけて、福岡県の施設を2ヶ所視察します。