森みわ「世界基準の「いい家」を建てる」
- 作者: 森みわ
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/07/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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昨日は、新年早々、住宅談義で盛り上がっていました。私は長年、断熱の政策に取り組んできたので、今年からはじまる「住宅エコポイント」の関係もあり、「一冊読むとしたらどういう本が良いですか?」と言われることが多くなってきました。
ただ、断熱の本と言えば、専門的であったり、マニアックであったりと、一冊で住まいの観点から理解できる良い本というのは、なかなかありませんでした。今回紹介する本は、やっと「この一冊。」と思えた本でした。
省エネや健康(ヒートショック防止)のためには、住宅を高気密・高断熱にする必要があります。ただ、奈良県では、ほとんどそんな意識が工務店にも不動産業者にもありません。一昨年の私の実家のリフォームでも、出入りの工務店には言葉が通じません。その時点では、実家の両親も聞く耳を持たず。泣く泣く内装だけのリフォームをしました。
結局、冬暖かく、暖房費がかからず、お年寄りがトイレや風呂で倒れない住宅を手に入れるためには、消費者が事実を知るしかありません。
消費者には、せっかく新築や大規模リフォームをするのだから、こういう知識を得て、より住みやすい環境を手に入れていただきたい。工務店や不動産業者には、こういう考え方で差別化をして、消費者にうったえていただきたい。その思いで、今まで、高気密・高断熱住宅の良さを広めてきました。
今回紹介する本は、住宅先進国であるヨーロッパで、省エネ・健康住宅に取り組んできた「森みわ」さんの本です。私は、この本を、断熱の運動を一緒にやっている新住協岐阜支部長の金子一弘さんから教えていただき、外断熱推進会議の改正さんからいただきました。
これから世界の標準になって行く住宅の性能がどういうものか、この一冊で分かっていただけると私は確信しています。
内容的に、ちょっと専門的で難しいところもありますが、その点は、読み飛ばしていただいてけっこうです。
この本をちょうど読み終わったときに、ある奈良の工務店から「実は、森みわさんにモデル的に設計を依頼しようと思ったのですよ」という話を聞きました。奈良にも、金子一弘さんの影響が及んできて、こういう動きが出てきたことを嬉しく思っています。
参考:森みわさんのブログ
http://keyarchitects.blog16.fc2.com/