中村てつじ「日本再構築」ブログ

中村てつじが詳しく説明いたします!! 日常活動のブログと分けました!

求められる「ビジョン」とは何か?


友人のブログを読んだ。
山口 巌「日本の政治風景」
http://news.livedoor.com/article/detail/5258716/


私が日本の危機と思う点については山口氏とは少し切り口が違うかも知れないが、少しまとめておこうと思ってキーボードを叩いている。

私が日本の危機と思うのは、日本の強みについて日本人が分析せず、日本の中長期的なあるべき方向性を国民的に議論しないことである。国民から求められる政治家の「ビジョン」とは何だろうか。政治家は、今、国民の皆様に、自分のビジョンを示さなければならない。


◇ 安全保障


小沢一郎を私が指示する最大の理由については、昨年のブログに書いた。
2010-09-03
「小沢支持の最大の理由=安全保障政策と憲法解釈の変更」
http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20100903


安全保障で取るべき手段は2つある。一つは「武力をもって武力を制する」というやり方。もう一つは「法の支配により合意をもって武力を制する」というやり方である。

単純にどちらか一方に偏るということはできないが、20世紀・戦争の世紀に対する人類の反省は、ウエイトを「法の支配により合意をもって武力を制する」というやり方に移して行かなくてはならないという点にあることは、世界共通の理解だと言える。


日本は自らは戦後60年余り戦争を行っていない国である。そのような国は、国連の平和維持活動(PKO)に大きな役割を果たしうる素質を持っている。しかし、その点について広く国民的な理解ができているとは言えない。

日本が大きく役割を果たしうるのは、警察力をPKOに派遣するということである。

但し、このことにはリスクがある。それは、警察官であろうと自衛官であろうと警察力を派遣する場合には、丸腰で停戦地帯に派遣されるため、局地的な物理力の衝突が起こった際には、命の危険を伴うことである。

つまり、日本が国際平和に積極的にコミットすることは、武力行使を前提としないミッションであっても、派遣された者に犠牲者が出て来うるということになる。

もちろん、犠牲者を出すということが前提となるわけではない。しかし、合意が前提となる以上、合意が崩された時にはリスクが顕在化する。


ただ、この点で日本の方向転換があれば、世界の中で日本しか果たし得ない国際的な平和貢献ができ、日本は世界平和のために欠くことのできない国になる。その結果、日本に対する武力行使のリスクを極小化する方向に持って行くことができる。

そして、このようなスタンスは、現在の世界情勢の中では、カナダやオーストラリアなどが取っているスタンスであるが、日本のような規模の大きな国がこのようなスタンスを取ることによって、日本は世界の中で大きな役割を果たせるようになる。「武力によらない平和」を前面に出し、それを国際社会に訴えることによって、初めて国連常任理事国入りも可能になるのではないだろうか。


年末に軍事アナリストの小川和久さん(http://twitter.com/kazuhisa_ogawa)が理事長を務めるNPO「国際変動研究所」(http://www.sriic.org/)が報告書を出した。
「平和構築と国益−豪日協力モデルによる挑戦」
http://firestorage.jp/download/efef9a37af2025395e20af35e2182f7a29299d02

このような論考を紹介するのも、日本で安全保障といえば「武力をもって武力を制する」というやり方しかないかのような理解がなされがちだからである。


◇ 経済政策


経済政策についての「ビジョン」は、2008年のブログに書いた。
2008-11-27
「それでは経済政策は?(3つの内需拡大策)」
http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20081127


そのうちでも「住宅政策」については、ブログでシリーズ化している。
http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/searchdiary?word=%2A%5B%BD%BB%C2%F0%C0%AF%BA%F6%5D


経済について政治の果たすべき役割は2つある。

1.経済の前提となる市場ルールを作ること。(民法・民訴法・証取法など)

2.市場では解決できない問題を解決すること。(医療・介護・年金など)

この2つの役割を常に念頭に置いて政治家は経済政策を考えなくてはならない。


私がしつこくしつこく住宅政策に取り組んでいるのは、消費者側の現場では「隠れたリフォーム需要」があり、かつ、供給の現場でも「隠れた工事供給力」があるからである。

お年寄りの「ヒートショック」対策には、トイレやお風呂のリフォームが大切である。その工事がきちんと資産として後々も評価されるようなしくみが作られれば、リバースモーゲージなどの金融的手法も拡大し、お年寄りによるリフォーム投資がより拡大することになる。

重要があるところには供給が必要になる。建築産業については現在景気が悪くなっているので、良質なリフォームに自らの供給力をシフトする業者も多く出てくるだろう。その結果、現場の仕事が増え、若者の仕事も増えることになる。

若者の現場の仕事が増えれば、若者による消費も増える・社会保障を支える負担能力も高まることになる。


◇ 国民が選ぶ未来


政治家は「ビジョン」を元に仕事をする。しかし、それだけでは意味はない。
あくまで選ぶのは主権者である国民である。

国民の選択に耐えうる選択肢を政治家は示しているだろうか?」
問われているのは、国民からのこのような問いだろう。


その意味では、現在の民主党は「「ビジョン」から個別の政策を説き聞かす」という手法について、未だ未だできているとは言いがたい。

しかし、激動の時代には「ビジョン」から具体的な話をしていかないと、国民共通の認識まで持っていくことはできない。

私の「ビジョン」が国民の皆様の選択に適うものであるのかは、皆様の判断を待つしかないだろうが、自らの「ビジョン」を示すことによって、その当否について意見をもらうことができるようになる。


今日のブログ記事は、安全保障と経済政策といった観点からの記述のみだったが、これからも皆様からの意見を頂きつつ、各分野に対する「ビジョン」を書いていきたいと思う。

あくまでも目的は、「国民が選ぶ未来」のために。