カジノ推進法案(私は反対)


今、民主党の中では、IR(統合リゾート)法案という名前で、カジノを解禁・推進する法案(カジノ推進法案)が議論されています。昨日は、民主党の内閣部門がカジノ推進法案を了承しました。

しかし、内閣部門では、賭博罪の例外として扱うための対策については何も検討していない様子です。今朝行われた、私が所属する法務部門会議では異論百出でした。

私も反対しています。バクチを正面から認める法律を作って子どもたちに誇れるのか。カジノは博打性が強いので、カジノが正面から認められると、当然、他の公営競技にも影響が出ることが予想されます。


また、他の公営競技では、不正が行われないように様々なしくみが取られています。しかし、カジノの場合には、ディーラーの采配でいかなる結果も出せると言われています。不正防止のしくみが取りづらい。

カジノは他のギャンブルに比べて短時間で結果が出るのでのめり込みやすく賭ける金額も大きくなりかねない問題もあります。特に、依存症の問題も大きいです。今、刑の一部執行猶予制度を創出して、薬物依存対策をしているさなかです。薬物依存、アルコール依存、ギャンブル依存は共通して依存症という精神疾患です。


法案では、推進法を作り、2年後までに実行法を作るというしくみになっていますが、基本的に推進ありきです。そのため、このような弊害について十分な対策が取られるかどうか、保証がありません。

カジノ推進法案は明日の民主党政調役員会で諮られる見込みです。法務部門としては慎重意見を文書にして提出することになりました。


賭け事を正面から商売にするということはカネになるかも知れません。しかし、カネよりも大切なものを失いかねません。IRを営業する企業は儲かるでしょうが、特定の企業を儲けさせるだけにならないでしょうか。

日本の文化ではコツコツと働くことに価値があったはずです。
いま、日本の「くにがら」が問われています。


(追記)翌日の政調役員会では諮られませんでした。国交部門からも意見があったようです。今後、合同部門会議で議論されることになりそうです。