衆院選落選 反省と未来(3)「分党」という結果


今日の国会では、安倍政権発足の首班指名が行われました。それに合わせて、今日の午前、未来の党の両院総会が開かれました。報道では混乱した様子が伝えられました。

首相指名、未来小沢系は森裕子氏に投票 嘉田代表の中止命令無視
産経新聞2012年12月26日(水)12:56

 日本未来の党は26日、国会内で両院議員総会を開き、首相指名選挙で森裕子副代表に投票することを決めた。総会は嘉田由紀子代表が中止を指示したのに対し、小沢一郎氏や同氏に近い議員らが開催を決めた。出席者からは小沢氏への投票を求める声が強かったが、小沢氏は自らが「一兵卒」であることから党幹部である森氏に投票するよう呼びかけた。代表の中止指示を小沢氏系が無視したことで両者の対立は決定的となった。

 亀井静香元建設相はこうした事態を受けて離党を決め、26日午前に嘉田氏に電話で伝えた。事実上の解党も促したという。亀井氏は、都内で小沢氏とも会談した。関係者によると、亀井氏は小沢氏系の行動を批判、「早く別れた方がよい」と促したが、小沢氏は明言を避けた。亀井氏は総会に出席しなかった。

 嘉田氏から共同代表を打診されていた阿部知子社民党政審会長も欠席した。阿部氏は記者団に対し「嘉田代表が中止すると伝えたから出席しない」と述べた。首相指名選挙は白票で臨み、離党の意思は現時点ではないことも強調した。

http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20121226530.html


私は、ブログで多様性(ダイバーシティ)の必要性を訴えてきました。そのためには、嘉田代表から自分が未だ総支部長として認められていないことに対しても、辛抱して待つことにしてきました。 http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20121223 しかし、当の阿部さんや嘉田さんが辛抱できなかった様子です。

未来の党、分裂の公算=嘉田代表が夜に記者会見
時事通信2012年12月26日(水)17:27

 日本未来の党嘉田由紀子代表(滋賀県知事)は26日夜、今後の党の在り方に関し、滋賀県庁で記者会見する。これに関し、同党の阿部知子衆院議員は同日、国会内で記者団に、党役員人事をめぐる党内対立について「修復は難しい」と述べた上で、「成田離婚だ」と述べ、党分裂は避けられないとの見通しを示した。

 同党の亀井静香氏は26日午後、国会内で記者団に「きょう中に離党する」と表明。「今の党の状況では日本を立て直し、未来をつくっていく状況がつくれない。私は新しい出発を、七転八倒しながらでもする」と強調した。

http://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-121226X997.html


私にとって、阿部さんが「党役員人事をめぐる党内対立について「修復は難しい」と述べた上で、「成田離婚だ」と述べ」たということが、残念でなりません。

詳しい内容が伝えられていないので、具体的には分かりませんが、副代表である阿部さんにも党幹部としての責任があります。御自身が共同代表足りえると御考えであったのならば、「修復は難しい」「成田離婚だ」などと言わず、辛抱強く他の議員に働きかけを続けていただきたかったです。


その後、嘉田代表の記者会見の模様が報じられました。代表の記者会見は、本来、党本部で行うべきものですが、嘉田代表は滋賀県知事ゆえに滋賀県庁においでです。だから、滋賀県庁で記者会見がされました。

未来、分党へ 嘉田代表、小沢氏と協議「平和的に」
朝日新聞デジタル 2012年12月26日19時24分

 日本未来の党代表の嘉田由紀子滋賀県知事は26日夜、県庁で会見を開き、小沢一郎氏と平和的に分党する方向で協議していることを明らかにした。分党の呼びかけは26日朝に小沢氏側からあったという。嘉田氏自身は分党後も代表にとどまる意向。近く小沢氏と共同で会見を開く予定。

http://www.asahi.com/politics/update/1226/OSK201212260109.html

嘉田代表 年内めどに分党で調整
NHK 2012年12月26日 20時28分

 日本未来の党の嘉田代表は、26日夜、大津市内で記者会見し、みずからが提案した党の共同代表の人事が小沢一郎氏に近い議員に受け入れられなかったことから、年内をめどに小沢氏らとは分党する方向で調整を進めていることを明らかにしました。

 日本未来の党の役員人事を巡っては、嘉田代表が、阿部知子氏を共同代表にする一方、小沢一郎氏を顧問とする案を示しましたが、小沢氏に近い議員は「小沢氏を共同代表にすべきだ」と反発していて、党内の対立が深まっています。
 こうしたなか、嘉田氏は、26日夜、記者会見し「政治は結果責任だが、私のリーダーシップが不足していることで、こうした混乱を招いたことをおわび申しあげたい」と述べました。
 そのうえで、嘉田氏は「代表の責任として、共同代表には阿部氏が最適だということで提案した人事案が認められなかったことが混乱の最大の原因だ。小沢氏のグループとは年内をめどに平和的に分党できる方向を探っている」と述べ、年内をめどに、小沢氏らとは分党する方向で調整を進めていることを明らかにしました。
 そして、嘉田氏は「近いうちに小沢氏と会見をして責任を果たしたい」と述べました。
 一方で、嘉田氏は「水と油のように見える異質性が力を発揮できると努力してきたが、うまくいかなかったのはさみしいし、残念だ。ただ、目指す方向は近いので、小沢氏とは今後も協力できるところは協力したい」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121226/k10014456081000.html


嘉田代表は「小沢氏のグループとは年内をめどに平和的に分党できる方向を探っている」と仰ったということですが、嘉田党に所属する国会議員は何名になるのでしょうか。おそらく、所属する国会議員は阿部さんだけになりそうです。ただ、政党要件は、比例区の得票数でも満たすことになるので「分党」という手段が取られることになるのでしょう。

112人も落選し、比例区だけでも3億円余りの供託金の没収がされていて、「未来の党」は現時点で億単位の負債を負っていると思われます。党会計を党幹部で支えていく必要があるのは当然のことですし、党幹部で負担をしきれない部分については、党を党員全体で支えていく必要があります。

代表である嘉田さんや副代表である阿部さんが、党本部が負担すべき供託金相当の負債について自分は知らないとして未来の党を去ることも許されません。だからこそ「分党」でもあるのでしょう。


私にとっては、寂しい結果となりました。自分が所属する政党の名前も、また変わることになるかもしれません。しかし、この結果を教訓にして、しっかりと前に進んで参ります。


日本未来の党奈良県第2区)中村てつじ
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