アントニオ・ネグリ+マイケル・ハート「叛逆」


4月12日(金)に国際文化会館が主催した、アントニオ・ネグリさんの講演会に参加して参りました。
http://www.i-house.or.jp/programs/ushiba_negri/

2008年に国際文化会館ネグリさんを招聘した際には当時は自民党政権でした。入国審査でネグリさんは日本に入国できませんでした。2009年の政権交代後に私も法務大臣政務官として入管行政に関わりました。その時にネグリさんが入国できるように環境を整えました。その縁もあり今回の講演会に参加したということでした。

講演会の会場で、今年3月に日本で発売された「叛逆」という本を買いました。

叛逆 マルチチュードの民主主義宣言 (NHKブックス)

叛逆 マルチチュードの民主主義宣言 (NHKブックス)


この本は、2000年に発売され世界的ベストセラーになった「<帝国>」、それに続く2冊の本「マルチチュード」「コモンウェルス」を加えた、いわゆる「<帝国>論三部作」に続く本です。

本書は、「私たちは99%だ」という合言葉で語られた、ニューヨークの「ウォール街を占拠せよ」運動を<帝国>論から思想的に分析した本と位置づけられます。(「オキュパイ・ウォール・ストリート」:略称「OWS」)

初めて本書をお読みになる方は、訳者である水嶋一憲さんが書かれた解説を先にお読みになるのがいいと思います。(本書201ページ目から)翻訳本ゆえの翻訳という制約が本書にはあるので、原文にとらわれない訳者による解説は、本書の全体的な構成を理解する上で、非常に有効です。私も先に読んでおけば良かったと後で思いました。

私は<帝国>論三部作を未だ読んでいないのですが、この本を入り口にして、これから読んでいきたいと思うようになりました。