小川敏夫「指揮権発動」


民主党政権法務大臣だった小川敏夫参議院議員が最近お書きになった「指揮権発動」(朝日新聞出版)を読みました。

指揮権発動 検察の正義は失われた

指揮権発動 検察の正義は失われた


内容もさることながら、法相だった政治家がここまで踏み込んで本を書かれたという事実に感動を覚えました。

テーマは陸山会事件を巡る、捜査報告書の虚偽作成事件について。検察組織が隠蔽を計った事件の悪質性について書かれています。その点について、小川さんが「指揮権」まで発動されようとしていたこと。これは、歴史的な事実として非常に重要です。


加えて、この本が貴重なのは、小川議員がいわゆる小沢派の議員ではなく、反小沢といわれる菅元総理に近い議員と言われてきたからです。

小川議員が政治家でもあると共に法曹でもあるという誇りや自負が表れた本だと感じました。


全316ページですが、181ページ以降は、「石川知裕氏の取調べ録音データの反訳書」なので、実質的には180ページです。読みやすく書かれていますので、お薦めです。