証人喚問の見送り


前回のブログで証人喚問について書きました。
http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20071128


今日、民主党出身の江田議長の斡旋により、与党と民主党は、額賀氏単独での証人喚問を見送ることに合意しました。11月28日の守屋氏の逮捕によって、二名揃っての証人喚問ができなくなりました。そのため、二人の証言の違いを確かめるという当初の目的としては、前提が崩れたことも見送りの要因となりました。


疑惑の追及のためには、多数決による証人喚問も否定されるべきではありません。しかし、対象が国会議員であり、また、現職の大臣であることから、より慎重な議決が必要だったという批判にも頷ける面もあります。

ただ、あの時点では、証人喚問について要求をし続け、それに対して合意が得られない中にあって、ここで民主党が証人喚問を強行しなければ、世論の理解は得られないという判断をしました。そのことも、不当な判断ではなかったと思います。


今回のことも、参議院での与野党逆転という「ねじれ」が原因です。少なくとも3年後の参議院選挙まで、解散のない参議院では野党が多数を占めます。そのため、この「ねじれ」の解消には、衆議院選挙で民主党が勝ち、政権交代する以外に方法はありません。しかし、それも簡単なことでもありません。

そういう意味では、日本の国政では、しばらく「ねじれ」が続くと言えます。その中で、政治家が国会でどのような協議を行って成案を得ていくのかについて、新しい方法を模索していく取り組みは、これからも続けて行かなくてはなりません。

今回のことも教訓にしながら、与野党が実質的なやり取りができるように、可能性をこれからも追求して参ります。