福田首相の緊急記者会見

(2008/03/28記述)


福田康夫(ふくだ・やすお)総理大臣が、本日(2008年3月27日)16時から緊急記者会見を行いました。バックは、赤のカーテン。福田総理なりの意気込みを感じます。かなり踏み込んだ内容の提案がなされるのではないかとの期待を持ちながら、緊張して聞いていました。

しかし、会見が終わったとき、事態を進展させるには、かえって逆効果になったのではないかと感じました。一緒に見ていた同僚の感想は、財務省主導のシナリオだろうというものでした。


福田総理の主張には、論理的に矛盾があります。主張の柱は、道路特定財源については、平成21年度から一般財源化するというものでした。

しかし、それならば、暫定税率をこれから10年間続けるという法案は、1年間に修正しなければならないはずです。つまり、福田総理は、1年後からの特定財源一般財源化を言いつつも、暫定税率は10年間続けると言う。

その修正をしない点からも、21年度の税制改革では、本気では特定財源一般財源化に取り組まないと受け取ることが出来ます。


このようなシナリオが考えられます。4月の末に、与党は、衆議院で3分の2の再議決を行い、10年間の暫定税率は維持される。そのことで、福田総理に対しては、問責決議が出される。結果、総辞職か、解散かということになるけれども、現状では解散は出来ない。

福田総理は、自民党暫定税率10年延長法案の置き土産を残して、総辞職。その後、次の自民党総裁が選ばれ、新総理としてサミットに臨む。

さらに言えば、21年度の税制改正でも、大きな変更はなされない。一般財源化の約束は、そのときには福田総理が総理を続けていないので、反故にされる。


明日の予算委員会締め括り総括質疑と、これからの予算関連法案の質疑においても、10年間の延長を修正しない点は、厳しく追及されることになると思います。

明日は、9時すぎまで国会です。
長丁場になりますが、頑張ろうと思います。