「生活の党」小沢一郎代表 5月27日定例記者会見 文字起こし

(記2013/05/28)

「野党の選挙協力は互いに正面からフランクに話し合って協力しあう態度で臨むべき」


1.株価の乱高下と黒田日銀総裁の金融緩和について

質問:日刊ゲンダイ 小池記者

 株価がですね、先週から暴落していまして、週明けになっても全く乱高下が続けておりまして、安定しません。いま、これ株価は、黒田さん、日銀がですね、一時的にですね、物価を上昇させるために、金融緩和を、異次元と言っておりますけれども、やりすぎて市場を壊してしまったのではないかというふうに言う批判的な見方をしている人もいます。この状況が、どうなるかということを含めてですね、いま、どう御覧になっているのでしょうか。

回答:小沢代表

 一つは、これ、日本だけではなく、特にアメリカ、世界の金融市場がかなり投機的な資金、マネーによって動かされているという要素が背景としてはあるのではないか、と思います。そういう状況の中で、かなり、日銀の方で、おっしゃるように、強引に人為的な処置を講じたことがですね、色んな意味でちょっと、自制的な株式市場の株価形成に、何と言いますか、崩れたと言いますか、そういうような傾向に拍車をかけてしまった結果になっているのではないかと思います。具体的な株価が上昇するような政策が実行されたわけでもありませんし、ただ単に、日銀の金融緩和、いわゆる国債をほぼ、いままでと比較すれば無制限に買い入れる的なやり方で、意図的に金融緩和によって物価の上昇を計ろうとした、そういうことが市場から完全に信頼されていないのではないか、という僕は感じがしていますね。


2.野党共闘について

質問:朝日新聞 二階堂記者

 みんなの党が、橋本氏の一連の発言を受けて、維新との連携を、選挙協力をやらないと言って、その後に、民主党はですね、先週、みんなの党とですね、選対委員長レベルで会談をしまして、一人区で未擁立の選挙区に関してですね、競合を避けると、いうことでこれから話し合いを進めていくということにしたんですけれども、野党全体での共闘がなかなか進まない現状の中で、個別の協力が各党間で進んでいるとは思うのですが、この現状をどういうふうに御覧になっているかということを教えて下さい。

回答:小沢代表

 そのこと自体をとやかく言うつもりはありませんけれども、やはり、だいぶ前に、社民、みどりの風の方かな、が主体となって、私ども、それで民主党に声をかけて、選挙協力をしようということを呼びかけたんですが、そのところには民主党は出席しなかった。というような中で、いまのようなことが起きたり、あるいはこれ、それに加わっていた社民との連携が、一部の選挙区ですが、あったり、ということで、どっちもどっちみたいな気がしますけれども、やはり、もう少し、何と言いますかね、正面からフランクにお互いに話し合い、協力しあうという態度で臨んだ方が、僕はいいと思いますけどね。何かその場その場の場当たり的なやり方というのは必ずほころびますから、その意味で、ぜひ、また申し上げれば、野党第一党民主党が、イニシアティブをもう少し取って、広く、みんなと協力態勢を作ると、いう形が望ましいのではないかと私は思います。


3.維新の橋下代表が遊郭街の顧問弁護士を務めていた件について

質問:IWJ 石川記者

 大阪の橋下市長の一連の従軍慰安婦、および沖縄での風俗活用発言についてお聞きしたいと思います。橋下市長は、大阪府知事になる以前、違法売春が行われている大阪市西成区飛田新地という遊郭街の顧問弁護士を務めていたという経歴があります(小沢代表「はぁ〜(ほぉ〜)」)。

 で、私どもの取材では、飛田新地という遊郭街では、いまも違法売春が行われているという事実を確認しております。橋下市長なのですが、行政の長として、更には公党の代表として、違法売春を取り締まる責任があると思いますが、現在のところ、何のアクションも示しておりません。

 IWJ、私どもの取材では、橋下市長の定例会見でこのことを質しましたが、明確な答えをいただけませんでした。橋下市長は、行政の長として政治責任について、どのように考えているのかという、小沢代表のこの件についてのご見解をお願いいたします。

回答:小沢代表

 まあ、政治家は、いつも言いますように、それは自分自身の判断に、出処進退、あるいはその責任論を考えるべきだと思っております。この度の一連の橋下さんの発言については、前にも申し上げておりますように、とても、国内の国民はもちろん、対外的にも受け入れられるようなものではないということは、明らかになっておりますし、私もそう思います。

 ただ、いまの言ったことは、私は全く知らない事実ですので、それはメディアの方で、しっかりと橋下さん自身に、問い質しながら判断すべきだろうと思います。


4.維新の橋下代表が一連の騒動は誤報がきっかけだと主張していることについて

質問:朝日新聞 二階堂記者

 橋本氏の関連で、もう一問お願いしたいのですけれども、今日ですね、日本外国特派員協会で、橋本氏が講演を行って、先ほどまでずいぶん長いことあったんですけれども、その中で、沖縄での在日米軍に対して、風俗嬢を活用すべきだと言った発言については、撤回したんですけれども、一方で、慰安婦の利用を容認したことは一度も無い、というふうに釈明して、一連の騒動というのは一つの言葉が切り取られて、報道されたことがきっかけだと、ここが原因だということで、報道の責任を主張するような場面もあったのですけれども、まあ、毎日毎日何時間も記者会見に応じている橋下さんであり、その中で出てきた話ではあるのですけれども、一連のこの流れをどのように受け止めていらっしゃるのか、あらためて伺えればと思います。

(小沢代表:一連の何?)

 特にですね、一連の騒動のきっかけ、発端というのが、誤報にあったんだというふうに橋下さんは主張しているのですけれども。

回答:小沢代表

 だから本当に誤報だったら、それはいけないね。誤報でないのだったら、メディアの方が橋下さんに、しっかりと怒る、言うべきではないですか、質すべきではないですか。僕は、その場で聞いたわけではないから、誤報なのか、事実なのか、分かりませんから。特に朝日新聞が、誤報でないと言うのであったら、徹底的にやったらいいのではないですかね。

(以上、11分03秒)