ロシアのウクライナ侵攻

2月24日ロシアがウクライナに侵攻しました。
まずこの暴挙に対しては明確に抗議を申し上げます。

ただ一方で、今回の件はロシア側から見た事情があまり報道されていないように感じます。ロシアにしてみても侵攻する以上、自分たちも無傷で終わるわけではない。でもなぜ侵攻したのか。そこが気になります。

現代の国家にとって「領土」は物理的な土地ではなくて「通貨圏」になっています。その意味でEU圏の拡大(裏側から支える軍事同盟であるNATOの拡大)というのは、ロシアにとって脅威になっていると言えます。

翻って考えれば世界最大の対外純資産国である我が国が、ロシアとウクライナとの間で起こっている問題を解決する手段を「円」の力を使って提供することはできなかったのかと思います。


佐藤優さんの2月4日時点での解説です。「問題の根源はドネツクス州とルガンスク州というところ。ここは住んでる人はロシア系の人で親ロ派の武装勢力が実効支配してるわけです。その人たちはウクライナから離れてロシアに行きたいと思ってるんですね。ただ、プーチンは併合するようなことはしてない。ただし、ウクライナはそこに無人飛行機を飛ばしたりしてかなり挑発してるんですよ」
https://www.joqr.co.jp/qr/article/41504/


続けて2月18日時点の解説です。「ポイントはミンスク合意。ミンスク合意をちゃんと履行してくれればこの問題は終わるわけです」
https://www.joqr.co.jp/qr/article/43039/

「平和維持のためには、ミンスク合意とウクライナ政府がドネツク、ルガンスクの代表と話し合わなければいけない。しかし、ウクライナ側はそういう連中とは話ができないと言って一切対話することを拒否してるんですね。ウクライナの態度にすごく問題があると思うんです」


更に12月17日時点の解説です。「ウクライナの大統領の支持率は7割あったのが、今、経済がうまくいかず、政治も混乱していて4割以下になってます。ウクライナの東の方のルガンスク州ドネツク州、ここはルガンスク州は3分の1、ドネツク州は半分が親ロシア派武装勢力に実行支配されてる。大統領はここを取り戻してウクライナの主権回復をしようとしている」

「実はここに住んでる人たちは、ロシア語を日常的に話していて、1人残らず自分のことをロシア人だと思ってます。できればロシアに併合したいと思ってます。ロシアでは14歳以上は国内パスポートを持ちますが、これはいわゆる国籍証明書。それを持ってる人がここに60万人いる。ロシアのプーチンからすると、内戦になってこの人たちを見殺しにしたら同胞60万人を見殺しにしたとなって、政権崩壊する。だから圧力をかけるということで、軍隊を集めてるわけです」


昨日2月25日時点での解説です。「やっぱりやったかという感じでしたね。ドネツク民共和国、ルガンスク人民共和国を承認して友好相互援助条約を結びましたよね。ロシアというのは国際法を無視しないで、乱用するんです。国連憲章で認められている集団的自衛権で、同盟関係がある国に要請されて出ていく、こういったフィクションを作ってるわけです。条約を作った瞬間にいつ侵攻するか時間の問題だと見てました」
https://www.joqr.co.jp/qr/article/43829/

「今後の狙いはずばり、ウクライナが二度とロシアに反抗できないようにするという形で軍事力で叩き潰す。そしてゼレンスキー大統領の首をすげ替えること。大統領を変えることです」

プーチン氏自身もウクライナの占領は考えていないと明言してますから。ドネツク、ルガンスクに関しては親ロ派が占領してる地域以上、全域を支配するんだと思います」


私も今この期に及んで何ができるというアイデアがあるわけではないですが、大元にはウクライナの経済活動が不調で支持率を上げようとしているゼレンスキー大統領の焦りがあるのであれば、日本が円の力を使って何かできなかったのかと思うのです。