通貨と資源・領有権問題との関係 〜 中国「元」経済圏の拡大


今朝は自宅で原稿を書いていた。ツイッター岩本沙弓「新・マネー敗戦」の読後感を書いていた。ブログの更新があまりできていないので、連続ツイートをまとめて紹介する。

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わずか読み残していた岩本沙弓「新・マネー敗戦」(文春新書)を読了。本編最後の一文。「中国との領域争いはそういった意味でも日本にとっては死活問題だ。」岩本さんの予言は当たっている。http://bit.ly/aGpjar #endaka

岩本沙弓さんのことはソニー銀行のDMで知った。「話題の本 著者インタビュー」というサイト記事があるので、是非ご覧になって欲しい。/『新・マネー敗戦』 岩本沙弓さんにきく 為替相場とはなにか? http://bit.ly/b56YkL #endaka


昨日の座談会でも申し上げたことだが、人類に取って通貨が完全なペーパーマネーになったのは1971年のニクソンショックから。わずか40年の歴史しかない。それまでは金など貴金属という物質的な裏付けがあった。 #endaka

ニクソンショックの後、ドルの裏付けとなっていたのは「石油」だったという岩本さんの分析は面白い。「第六章ペトロドルvsペトロユーロ―原油がドルを保証した」。http://bit.ly/aGpjar #endaka


代表選挙の時、小沢さんは円高を利用して資源を買うべきと主張した。この政策はこのような「通貨と国際政治」という文脈で理解する必要がある。日本の外為特会は100兆円ある。米国債で持っておく必要はない。米国債を売ってドルを調達し、鉱山の開発に使う。 #endaka

何度も呟いていることではあるが大切なことなので。日本の対外純資産は266兆円。http://bit.ly/9WEOkC外資産全体では554兆円もある。こんな国で「外貨準備」とはどういう意味を持つのか、もう一度国全体で考えた方が良い。 #endaka

外貨準備を米国債で持ち続けるということはアメリカがドル安政策を取った場合に一度に外為特会の損失が増えるということ。外為特会の資産は円安に振れた時に介入すべきものだからドル建ての資産の必要はあっても米国債の必要はない。 #endaka


8月中旬に出張でタイとラオスに行った。中国周辺国では中国が直接投資を拡大している。中国は資本だけでなく低賃金労働者も輸出している。投資→中国人流入→チャイナタウン建設→中国の影響力拡大というパターン。この流れは「元」経済圏の拡大がねらいか。 #endaka

世界各国はドル暴落の準備を始めていると思われる。中国はその時に備えて元の切り上げに耐えられるような準備をしているというのが私の見方。元の価値を物質的に担保するためには資源の確保も重要。今回の尖閣列島の領有権問題を仕掛けてきているのは、この文脈で理解すべき。 #endaka

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