2010通常国会 波乱の幕開け

(プレス民主号外2010年1月号より)


◇ 石川代議士の逮捕

1月15日(金)、民主党石川知裕代議士が逮捕されました。私は法務大臣政務官なので、捜査中の個別事案について言及することはできず、この件についても言及できません。ただ、この件によって通常国会は冒頭から波乱の幕開けとなりました。おそらく野党の追及も政策ではなく「政治とカネ」の問題に集中していくことでしょう。

前号で書かせていただいたように、激動する世界情勢に対応するためにも、今年は「変革を加速する」年にしなくてはなりません。この政治の流れの変化により、政策が置き去りにされて変革のスピードが遅くなることを危惧しています。


◇「批判から参加へ」の難しさ

昨年、国民の皆様に政権交代を実現していただいて、私も政府の一員となりました。その立場になると、国民の皆様にどのようにして政策形成に参加していただくのか、あらためて難しさを感じています。今まで一緒に自民党政権を批判していた「仲間」の人たちには、批判から参加へスタンスを変えていただかなくてはなりません。これがなかなか難しい。


この点で一つ嬉しいことがありました。私は2007年の参議院選挙で、障害者自立支援法の抜本改革を公約に掲げました。1月7日(木)、障害者自立支援法違憲訴訟の原告団厚生労働省が基本合意文書に調印しました。これで、各地の訴訟も終結の方向に向かいます。公約実現に向けて第一歩を踏み出すことができました。

この合意の背景には、昨年末に内閣に設置をされた「障がい者制度改革推進本部」、また、障がい当事者の参加の下に障がい者政策を作る「障がい者制度改革推進会議」の発足がありました。この制度改革の枠組みは、野党時代に民主党障がい者政策PTで策定したものでした。

PTには、議員と共に議論をし政策を作った、障がい当事者の「仲間」がいました。その人たちが、今回、制度改革推進会議のメンバーに入り、また、事務局のスタッフに入りました。当事者参加の障がい者政策作りは、日本の障がい者政策史からすれば画期的なことです。

私もPTの中心的なメンバーだったので、政権交代により自分自身が取り組んだ「国民の生活が第一。」の政策が実現し始めたことに感慨を覚えます。


◇ 地味な政策を一つ一つ

私が通常国会開会に当たり心がけていることは、今まで日の光が当たってこなかった部分に優しい光を当てる政策を実現していくことです。確かに、とても地味です。しかし、その地味な政策を一つ一つ積み重ねていくことが、結果として国民の皆様に「変革」を実感していただけると信じています。

法務省としては、この国会で、公訴時効制度の見直しを内容とする刑事訴訟法の改正案や、選択的夫婦別氏制度の導入などを内容とする民法の改正案などを提出します。地味ですが重要な政策ばかりです。これからも、コツコツとしかし着実に歩みを進めて参ります。


参議院議員 中村てつじ
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