中村てつじ「日本再構築」ブログ

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2 住宅政策

(2008/08/18記)

政策提言レポートの第二弾として、奈良の住宅政策について書いてみました。他の地域も同じ課題を抱えていると思います。
http://data.tezj.jp/st0002juhtaku01.pdf

ご意見をいただければ、幸いです。

        1. +

(第1稿:平成20年(2008年)8月5日(火))
政策提言レポート2「奈良の住宅」


奈良県は、奈良県西部を中心に住宅都市を形成している。
しかし、住宅都市としての地位は、きちんと維持をして行く努力を続けなければ、その地位を失ってしまう。


現状の問題:住宅は建て替えを前提
ストック(資産)として位置づけをしてこなかった。
欧米では、「一代目は家を建て、二代目は家具をそろえ、三代目は食器をそろえる」ということが当たり前。


これからの奈良の住宅
あるべき姿は、「奈良県の住宅は、どれも安心して買える。資産になる」。


このレポートでは、戸建ての住宅の新築・改築を対象とする。
(集合住宅については、改修がより重要になるが、その際、管理組合制度など集合住宅特有の制度があること、また、既存集合住宅に対する外断熱改修などの解決方法が別途あることから、後日、別レポートとする。)


1.住宅の価値を維持・評価する政策の必要性

国会図書館に調査を依頼した。

「なぜ欧米で耐震強度偽装の話を聞かないのか。」

基本的に、欧米ではノンリコースローン(非遡及型融資)が基本。
その前提条件は、住宅の価値を評価するしくみがあること。
例えば、損害保険会社が保険を引き受けない物件には、銀行は住宅ローンを組まない。
代物弁済予約であれば、抵当権実行のように面倒くさい手続きもいらない。(仮登記担保法により清算金は必要。)

北海道には「北方型住宅」制度がある。
http://www.kita-sumai.com/
http://www.kita-sumai.com/01_whats/bis.html
官民の役割分担として、道は資格制度(BIS:ビス)を作り、民間は、資格に基づいて住宅を評価する。建設途中のデジカメ写真など、建築に関するデータについても、きちんと保存するしくみが整っている。


奈良県の住宅について、(1)夏涼しく、冬暖かく、結露もなく、シロアリの心配もない標準的な仕様があり、(2)その仕様できちん施行をされたと評価できるデータを保存するしくみがあり、(3)地域の金融機関と連携を取る形で、きちんと資産として活用できるようになれば、奈良県発の「環境」「高齢化」対応の住宅都市モデルを作ることができる。


また、このような評価制度があれば、地場の中小工務店が大企業のブランド力に対抗して、良質な住宅を提供できるようになり、地場産業として育成することができる。


しかし、これが実現できなければ、奈良県西部は「ニュータウン」がオールドタウン化し、そこで育った若い世代は県外に出て行く、かつ、県外の若い世代は魅力を感じずに来ないという事態になる。(既にそのような事態になってきている。)


それゆえ、奈良県の気候に適合する、奈良県としての住宅の評価制度を創設する必要がある。


2.高齢化時代の「リバースモーゲージ」「ヒートショック対策」

21世紀=高齢化社会
高齢化に対応し、いつまでも安心して暮らせる住宅が必要。
また、身寄りのないお年寄りなど、住み続けながら自分の住宅を担保にして借り入れをし、死後清算をするという「リバースモーゲージ」も有効。(公的なリバースモーゲージとして、厚生労働省が平成15年(2003年)4月から主導する「長期生活支援資金貸付制度」という制度がある。「長期生活支援資金貸付制度」については、以下のサイトを参考に。)
http://www16.ocn.ne.jp/~ksyoji/200704_01.htm


お年寄りにとっては、寒いトイレに行くときに急に体調がおかしくなる「ヒートショック」への対策が非常に重要。
高気密・高断熱の住宅は、省エネ=環境対策であるだけでなく、ヒートショック対策になる。


3.定期借家制度の活用
1999年に前田武志衆議院議員(現参議院議員)が作った制度として、定期借家制度がある。
これは、住宅の持つ資産価値に着目し、住宅を賃貸に回しやすくすることによって、まちづくりの活性化に資するものとされた。(以下のブログ参照)
http://d.hatena.ne.jp/NakamuraTetsuji/20080228


定期借家制度を活用すれば、広い家に住み続けるよりも便利なマンションに住みたいという希望をもつお年寄りがいらっしゃれば、自分の家は若い世代に貸し、自分はより利便性の高い賃貸マンションに住むこともできる。定期借家であれば、東京に行っている息子や娘が帰ってくるときには、返してもらえるので安心して貸すこともできる。


定期借家制度を普及する方法としては、空き家対策とセットで考える方法もある。市町村は、不動産所有者に固定資産税の納付書を送る際に、建物の現状を推測することができる。県外の所有者ならば、賃貸か空家にまわっている可能性が高い。そこで、固定資産税の納付書に定期借家制度の案内をするペーパーを同封する。そのペーパーに仲介を希望する業者の窓口などを合わせて載せれば、地元業者の育成にもつながる。


このような定期借家制度の活用は、賃貸物件としての住宅の価値を高める。
その結果、奈良県の住宅市場の活性化にもつながる。


4.森林・林業政策との連携
奈良県は、林業県でもある。
川上政策の森林育成・林業振興政策から、製材振興政策、住宅標準規格(高気密・高断熱・省エネ・健康(シックハウス対策・長寿命))、金融商品化という川下政策まで、一貫して住宅政策を展開することで、奈良県発の生産・供給・利用モデルを作ることができる。
(政策提言レポート1「奈良の森林・林業」参照)


以上


参議院議員 中村てつじ
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http://archive.mag2.com/0000016530/index.html
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